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眠りについて知ろう

No.60 ワークライフバランスを見直そう

最近、「ワークライフバランス」という言葉を耳にするようになりましたが、皆さんはご存知ですか? 簡単に言えば、"仕事と私生活のバランスを保つこと"といった意味で、今の私たちにとって重要なキーワードと言えます。深夜まで働いている方、週末はいつもお昼まで寝ているという方はぜひ、ワークライフバランスについて考えてみてください。

労働時間を長くしても生産力は上がらない!

忙しい現代社会は、まさにTime is money。短い睡眠時間でタフに長く働ける者が勝ち。そんな風に考えている人が未だ多いようです。確かに、疲れも見せず、文句も言わず、黙々と働き続け てきたからこそ、今の日本があると言えますし、深い眠りが得られれば、ある程度睡眠時間を短くすることはできます。でも、No.15「何時間眠るのが良い?」で述べたように、脳や身体の疲労を回復し、健康的に効率良く働き続けるためには、一般的な人は7時間程度の睡眠が必要だと考えられていますし、長く働いたからといって、それに比例して生産力が上がるとも限らず、それに見合う賃金が支払われる時代でもなくなっています。

現在、日本のGDP(国内総生産)は世界2~3位。でも、これは人口が多いためで、国際競争力は世界27位(2007年度)。労働生産性においては主要先進国の中では下位と言われ、日本経済はアメリカの金融危機の影響や少子化による人口減少で縮小傾向にあります。

すでに1日の大半を仕事に費やしてきたにも関わらず、これ以上働かないと生産性は上がらないのでしょうか。残念ながら、時間を長くしても生産性を上げるこ とはできない可能性が大です。すでに終身雇用制度が崩れ始め、肉体的にも精神的にもストレスは増加。家庭生活や自分の健康(心と身体に向き合う)に費やす 時間も減少しています。その結果、人間関係も家庭生活も崩壊。熟年離婚、少年犯罪が増え、ここ10年、年間自殺者数は3万人を超えているというのが実情で す。頑張っているのに報われない。これ以上は頑張れない。他人のことなんて思いやる余裕なんてない。そんな状況で長時間働かなければならず、多くの人が生 きにくさを感じているのではないでしょうか。

睡眠を犠牲にする生活は効率的でない

スウェーデンでは、有給休暇の取得率はほぼ100%で、長期有給休暇制度などもあり、育児休暇においては産後450日も取れるそうです。それに比べ、日本 はどうでしょう。日本人の暮らしは圧倒的に仕事に偏っており、実労時間は年々長くなっています。仕事をするかわりに、当初は趣味、娯楽、家庭で過ごす時間 などを削っていたのが、最近では睡眠時間を削っている人が増えているようですが、それも限界にきています。No.32「重要な仕事をする人こそしっかり眠ろう!」で 述べたように、長時間労働&睡眠不足といった生活は、脳機能を低下させるため集中力・作業効率を低下させ、怪我や病気などのリスクも高めます。また、心と 身体を疲弊させ、モチベーションも低下させます。短時間睡眠者で無い限り、4~5時間という短い睡眠時間を続けるのは、長期にわたって食べないダイエット をしているのと同じ。遅かれ早かれ必ずツケが回ってきます。

そんな状態が多くの人にまん延すれば、日本の国力=人力は低下してしまうのは明らかです。今こそ、一人一人が働き方、暮らし方、考え方を見直す時期に来て いるのはないでしょうか。1日24時間は今も昔も変わりませんし、人は決して機械のように眠らずに働き続けられるものでもありません。家には寝に帰るだ け。疲れがとれない。生活が楽しくない。もっと眠りたい。そう感じている人は、ぜひ一度、ワークライフバランスの見直しを。家族団らんを楽しむ。快適家具 で気持ちよくぐっすり眠る。そんな時間はお金にかえられない豊かさを与えてくれるはずです。

文章:睡眠改善インストラクター 竹内由美

日本睡眠学会 Japanise Society Of Sleep Research
JOBS 一般社団法人 日本睡眠改善協議会