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眠りについて知ろう

No.78 睡眠障害入門1

朝起きれない、ぐっすり眠れないなど、睡眠に関する悩みは多種多様。中には普段の生活を見直すことで改善できるものもありますが、治療が必要になるものもあります。そこで今回は、代表的な睡眠障害である、2つの概日リズム睡眠障害についてご紹介。もし、日常生活に支障をきたすような場合は、専門医に相談されることをお勧めします。

睡眠の時間帯が早まる睡眠相前進症候群

睡眠には個人差がありますが、年齢によっても変化します。その代表ともいえるのが、高齢者によく見られる早朝覚醒や中途覚醒で、「睡眠相前進症候群」と呼 ばれます。夕方になると強い眠気に襲われ、午後8時くらいには寝てしまい、早朝2~3時には目が覚め、その後、眠れないといった状態になりますが、これは 加齢によって睡眠相=睡眠の時間帯が前にずれ、早まってしまうもので、睡眠時間は6~7時間は維持されているので、とくに治療を受ける必要はありません。 ただ、あまりに時間帯がずれて日常生活に支障が出るような場合は、治療を受けた方が良いでしょう。また、次のようなことに気をつければ、症状をある程度は 改善できる場合もあるので、試してみて下さい。

(1)早朝に目が覚めてしまった場合、すぐには強い光を浴びないこと(朝の7時くらいまでサングラスを着用して過ごす)。
(2)午後2時前後に30分程度、仮眠をとる。
(3)夕方、眠くなったら軽く体を動かしたり、入浴をして眠気をやり過ごす。
(4)夜7時~9時頃に強い光を浴び、生体リズムを後ろにずらす。

睡眠の時間帯が遅くなる睡眠相後退症候群

「睡眠相後退症候群」は、睡眠相前進症候群とは逆で、夜型の生活をすることにより、昼夜逆転の生活パターンになってしまう疾患です。学生など、若い人に多 く見られ、概日リズム睡眠障害の中でももっとも多いといわれています。朝型まで眠れないのに、一度眠れば安定した睡眠が得られ、遅い時刻まで起きられませ ん。そのため、遅刻が多くなったり、何とか起きて学校や会社に行っても、睡眠が足りていないため、午前中は眠気が取れず、勉強や仕事に集中できないなど、 日常生活に問題が出ることが少なくないので、思い当たる人は、早めに受診を。

睡眠相後退症候群の人の多くは、深部体温のリズムやホルモンのリズムの検査をしてみると、通常の人に比べ、生体リズムが3~4時間遅れている(後ろにずれている)ことが少なくないそうで、高照度光治療などで生体リズムを早めるなどの治療が有効だといわれています。

朝まで眠れないということはないけれど、自分は夜型だと思う人は、次のようなことを実践してみて下さい。

(1)朝は週末や休みの日に関わらず、同じ時刻に起き、太陽の光をしっかり浴びる。
(2)日中は活動的に過ごす。
(3)昼寝は控える。
(4)夜になったら強い光を避ける。
(5)夕方以降、カフェインやタバコは控える。
(6)深夜12時前には食事、入浴を済ませる。

文章:睡眠改善インストラクター 竹内由美

日本睡眠学会 Japanise Society Of Sleep Research
JOBS 一般社団法人 日本睡眠改善協議会