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眠りについて知ろう

No.71 きちんと汗をかいていますか?

今年の夏は少し不安定な陽気ですが、蒸し暑さはいつもの夏通り。寝苦しさを感じている方も多いと思いますが、今日のお話は汗について。眠りと汗にどんな関係が? そう思われる方もいるかもしれませんし、今までの記事を読んでいただいている方なら、ピンと来るかもしれませんが、眠りと汗には深い関係があるのです。

汗をかくことを嫌わないで!

暑くなれば汗をかくのがあたり前ですが、化粧は崩れてしまうし、汗臭くなるのも心配。そう考えている方が多いようで、最近は、夏でもほとんど汗をかかないようにしている方もいらっしゃるようです。

確かに、熱中症などの恐れがあるため、日中、屋外で運動をするのは避けるべきですし、良質な睡眠を得るには、室温が29度を超えたら、空調をしたほうがよ いでしょう。でも、熱中症を防ぐためにも、質の良い睡眠を得るためにも、汗をかくことはとても重要です。というのも、汗は、身体にたまった熱を冷やす役割 があるからです。

それがうまくできないと、身体に熱がこもってしまいます。さらに怖いのは、汗をうまくかけないことに気付かず、部屋を冷やし過すぎてしまうこと。すると、 汗腺がますます働きにくくなるばかりか、末端の血管が収縮して、より一層、熱を放散できなくなってしまいます。体温調節機能は年齢と共に衰えるといわれて いるので、日頃から適度な運動(日中は避け、夕方以降に)や入浴などで汗をかく習慣を身に付け、いつでも汗をかける身体にしておくようにしましょう。

汗腺の数は、使わないと機能しにくくなるといわれていますし、子どもの頃の運動量によって決まるともいわれているので、子どもの頃から運動を習慣にすることも大切です。また、汗をかきにくいという人は、濡れたタオルで軽く体を拭くと、熱を発散できます。

水分はしっかり摂って!

よく言われるように、睡眠中にはコップ1杯程度の汗をかく(夏はもっと多い)といわれますが、汗をかきたくないし、トイレも近くなってしまうからと、水を 飲まない方がいるようです。でも、それは脱水状態になってしまう恐れがあるので危険です。就寝前と起床後は、必ず水分を補給するようにしましょう。

身体に熱をこもらせず、代謝のいい状態を保つためには、水分をきちんと摂り、適度に汗をかくのが理想。運動前後と入浴前後はもちろん、日中もまめに水分補 給をしましょう。ただし、一気に大量の水を飲んだり、冷たい水の飲みすぎは禁物。胃液を薄め、内臓の働きを弱めてしまったり、むくみの原因になることが。 汗と一緒にミネラル成分も流れ出てしまうので、真水だけでなく、ミネラルウォーター、麦茶、スポーツドリンク、フレッシュジュースなどを併用し、少量ずつ まめに飲むようにしましょう。そして、寝具は1週間に1度(夏の間)は干し、シーツやパジャマもまめに洗濯を。清潔に使えるだけでなく、湿気が減って眠り やすくなります。

文章:睡眠改善インストラクター 竹内由美

日本睡眠学会 Japanise Society Of Sleep Research
JOBS 一般社団法人 日本睡眠改善協議会