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眠りについて知ろう

No.65 睡眠中の身体

睡眠中はただ、活動を停止している時間と思っている方もいるようですが、実はそうではありません。睡眠中にも脳は働き、さらに身体にもさまざまな変化が起きています。今回はそんな不思議をご紹介します。

浅い眠りと深い眠りで変化する生理現象

私たち人の睡眠は、一晩の間に、レム睡眠とノンレム睡眠という浅い眠りと深い眠りを交互に繰り返しています。一般に深い眠りと言われるノンレム睡眠は、大 脳が発達した哺乳類などの高等動物だけに見られるため、進化した眠りと言われ、積極的に大脳を休めます。一方、浅い眠りのレム睡眠は、魚類、爬虫類、両生 類といった変温動物にも見られる眠りで、エネルギーを保存し、疲労を回復させる原始的な眠りと言われることがあります。 つまり、ずっと寝ているだけで同じように見える睡眠は常に変化し、異なる生理現象が見られます。その主なものが下記の表です。

主な生理現象

レム睡眠時

ノンレム睡眠時

眼球運動

速い

入眠時に遅い運動が見られる

筋肉の緊張

著しく低下

中程度の低下。一時的に著しく低下することも。

心拍数

乱れる、速くなる

遅い

呼吸

乱れる、速くなる

遅い

血圧

乱れる

低下

胃酸分泌量

増加

減少

陰茎

勃起

萎縮

発汗

なし

あり

大脳

活性化

鎮静

睡眠中は覚醒時と異なり、自律神経系活動は副交感神経が優位になるため、血管がゆるみ、心拍は遅く、体温や代謝は低下します。しかし、レム睡眠時は一転し、心拍や呼吸が激しく乱れます。そのため、「自律神経系の嵐」と呼ばれることがありますが、こうした変化により睡眠中にもしっかり働き、身体や脳が調整されているのです。

睡眠不足になると調整が不十分に!

入眠して間もなく、もっとも深い眠りに入りますが、その際、細胞の新陳代謝を助ける成長ホルモンが一気に分泌されます。また、レム睡眠時には脳の活動が活 発になり、記憶が整理されて定着すると言われています。つまり、浅い眠りも深い眠りも必要で、しっかり眠ってこうした生理現象をしっかり働かせることが必 要なのです。
睡眠不足が続くと、こうした働きが不十分となるため、身体の疲れが取れなかったり、せっかく勉強したことをよく覚えていないといったことが起こってしまう 可能性が。体温調整や血圧調整も不十分になるため、まだ体温が低いうちに朝となり、朝起きることがつらくなったり、逆に血圧は十分に下がる前に目覚め、血 圧が高くなってしまうといった状態になる可能性もあります。

日中は自律神経系の交感神経が優位なため、頑張る人ほど筋肉は緊張し、心拍、血圧、呼吸も激しくなり、また大脳も疲労します。睡眠中にしっかり調整してあげることで次の日も頑張れる状態に調整されるので、深い眠りと浅い眠りを楽しみながら、ぐっすり眠るようにしましょう!

文章:睡眠改善インストラクター 竹内由美

日本睡眠学会 Japanise Society Of Sleep Research
JOBS 一般社団法人 日本睡眠改善協議会