No.38 乾燥にはご注意!
乾燥の季節は、鼻がムズムズしたり、喉がイガイガしたり、乾燥や静電気によって皮膚がかゆくなることがあります。こういった症状はいずれも、眠りの妨げに。乾燥が気になる間は湿度を調節し、鼻や喉の粘膜や皮膚を乾燥させない生活を心がけましょう!
快適だと感じる湿度は50~60%ですが、冬の間の湿度は20%前後になります。その上、夏とは違って水蒸気も発生しにくく、冬はひんやりカラカラした状 態に。そのため、ウイルスやホコリが空気中に浮遊しやすく、鼻や喉の粘膜も乾きやすくなります。鼻呼吸をしていれば、鼻がフィルターとなってホコリなどを キャッチし、冷たい空気も鼻腔で温められて肺へと流れますが、口呼吸をしていると、喉の粘膜にウイルスなどが付着しやすく、冷たい空気がそのまま肺へと流 れてしまいます。それで、喉が痛くなったり、肺に負担がかかってしまうことが・・・。つい、口呼吸になってしまう人も、起きている間は鼻呼吸を意識するこ ともできますし、マスクなどで防ぐこともできます。でも、睡眠中はそうはいきません。つまり、健康のためにも睡眠中こそ湿度調節に気をつける必要があります。
ちょっとした工夫で湿度をアップ!
1.加湿器を利用する
もっとも定番的な対策。ただ、湿度が高くなりすぎると結露の原因になるので、湿度を確認しながら、ほどよく使いましょう。また、アロマオイルを使えるものだと香りも楽しめてより快適に!
2.観葉植物を置く
観葉植物も湿度を上げるのに効果的。陽の入る窓際におけば空気の浄化や冷気の侵入を防ぐことも期待できます。
3.暖房器具にも配慮
エアコンを使いすぎるとますます乾燥するので、オイルヒーターや湯たんぽなどと併用して防寒をしましょう。
4.洗濯物を部屋に干す
タオルなど、洗濯物の一部を室内に干しておくのもGOOD。
5.お風呂の湯気を利用する
入浴後はお湯をすぐに捨てず、ドアを開け、風呂場の湿度を部屋に移動させて。
正しい入浴法と保湿で皮膚の乾燥を防ぐ
1.お風呂の温度はややぬるめに
寒いと熱いお風呂に入りたくなりますが、高温のお風呂は心臓に負担となるだけでなく、皮脂が溶け出して肌が乾燥しやすくなるので気をつけましょう。また、お風呂に入る時間が長いほど皮脂がたくさん溶け出してしまうので、肌が乾燥しやすい人は、長風呂は避けましょう。
2.体はゴシゴシ洗わない
日本人はキレイ好きの人が多いので、毎日ボディソープやボディタオルで体を洗うという人は多いはず。でも、肌の乾燥を防ぐ役割のある皮脂は、顔や頭には多いものの、体や脚には少ないため、ボディソープなどで洗いすぎると途端に乾燥してしまいます。さらに、ゴシゴシ洗うと皮膚が傷ついて敏感になるため、乾燥が進む(水分蒸発を防ぐバリア機能が低下するため)だけでなく、かゆみを感じやすくなってしまいます。とくに子どもや高齢者は水分量も皮脂量も少ないため、ゴシゴシ洗いは禁物。湯船につかるだけで汚れはほぼ取れてしまうといわれていますし、ソープやタオルを使って洗うのは2~3日に1度で十分という専門家の方もいるので、ボディソープやボディタオルの使用には十分注意を。
3.入浴後、洗顔後はすぐに保湿
入浴直後は水気で肌がしっとり感じるので、ついそのままにしてしまいがちですが、気化熱が発生しやすく、時間が経つごとに潤いが蒸発してしまいます。入浴・洗顔後はなるべく早いうちに保湿ケアを。化粧水だけでなく、潤いが逃げないように肌を覆う乳液やクリーム、オイル(皮脂の成分に近いといわれているホホバオイルまたはスクワランなどがオススメ!)などもプラスし、顔だけでなく体も保湿しましょう!
4.静電気の起きにくい寝具を使う
静電気もかゆみを引き起こす大きな原因になるので、寝具やパジャマは静電気の起きにくい素材のものを利用しましょう。
5.かゆくてもかかない
ゴシゴシ洗いが一層乾燥を進めてしまうように、かゆいからといってかいてしまうと皮膚が敏感になり、よりかゆさを感じる原因に。かゆみを感じたら、濡れタオルなどで少し患部を冷やし、その後保湿を。あまりかゆみがひどい場合は、早めに皮膚科へ行くことをおすすめします。
文章:睡眠改善インストラクター 竹内由美