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眠りについて知ろう

No.31 あなたは朝型? 夜型?

眠りには個人差がありますが、早寝早起きが得意な朝型(ヒバリ型)と、夜が強い夜型(フクロウ型)がいるといわれています。何故そのような違いが起こるのかについては遺伝的要因もあるといわれてますが、受験を境に夜型が増え、高齢になると覚醒を維持することが難しくなるため、朝型の人が増えるという傾向も見られます。

朝型と夜型では体温の上がり方も違う

どちらが健康に良いのかについても、まだ結論はでていませんし、全員が朝型・夜型のどちらかにあてはまるわけではなく、8割以上の人はその中間。極端な朝型・夜型は全体の1割あまりといわれ、どちらにも一長一短があるようです。

朝型・夜型の違いを調べた調査【石原、1988】では、朝型は、平均23時38分に就床、6時55分に起床するのに対し、夜型の平均就床時刻25時08 分、起床時刻は8時12分で、就床時刻は1時間30分、起床時刻は1時間17分夜型のほうが遅いという結果が出ましたが、睡眠時間自体にはあまり差は見ら れませんでした。しかし、そんな生活時間のズレは体温のリズムにも見られ、両者の体温リズムの位相(体温がもっとも高くなる時間や低くなる時間)は2時間 程度ズレがあり、日中の活動状態にも差が見られるとか。

朝型の人は早い時間から体温が上がるため、午前中から活動的なのに、夜型の人は体温が上がるのが遅いため、昼過ぎ(中には夕方という人も)までなかなか調子が上がらない人が多いとか。

朝型・夜型は共に一長一短

睡眠についても、朝型は寝つきが良い人が多いのに比べ、夜型は入眠時間が不安定で、寝つきが悪い傾向があるようです。ほぼ同じ時間眠っているのに、睡眠不 足を感じる人も、目覚めたときの気分の悪さを感じる人も夜型に多く見られ、生活習慣も、夜型は不規則な傾向があると報告されています。

また、ある報告によると、夜型は朝型より外向的な一方、神経質で、不安も高いといった性格傾向があり、周囲の影響を受けやすいために生活が不規則となりや すく、神経質なため寝つきの悪さが気になりやすく、ちょっとした不調や不快感を睡眠不足のせいと考えてしまう傾向が見られると報告しています。夜型は気ま まに生活しているように見られがちですが、社会では、早寝早起きが良いと考える傾向があり、学校や会社が始まる時間も午前9時前後が圧倒的なため、夜型は 睡眠不足になりやすく、生活にも不自由さを感じることが少なくないようです。

しかし、24時間不休の現代社会では、仕事が深夜に及ぶことも多いため、そんな時には逆に、朝型の人の方が辛さを感じることが多くなります。朝型は早寝早 起きの規則的な生活は得意ですが、夜更かしや不規則な生活は苦手なため、仕事が遅くなってもいつもの時間に目が覚めやすく週末も朝寝坊ができず、睡眠時間 を確保することができません。

こうした特徴は、先ほど述べたように体温変化からもわかります。体温上昇が早かった分、朝型の人の体温は夜9時過ぎには下がり始め、急勾配で体温が下がる ため、眠気が強くなります。そのため、夜更かしはとても辛く感じ、朝は眠りたくてもいつもの時間に体温が急上昇するため、目が醒めてしまいます。一方、夜 型は体温が下がり始める時間が遅く、その低下の仕方もなだらかなため、夜更かしはあまり苦にならず、朝寝坊も比較的安易にできるため、睡眠時間の短縮もほ とんど見られません。

つまり、生活時間帯の急激な変化に対して夜型は適応しやすく、朝型は融通性がないといえます。しかし、健康維持という面から見れば、朝型は生活が変われば すぐに不調が出るため、生活改善しやすいのですが、夜型は不調の現れ方が緩慢なため、慢性化したり、大きな障害になるまで気づかない危険性が高いともいえ ます。

どちらにしろ、早朝から夜遅くまで働き過ぎるのはやはり身体に負担。自分は大丈夫だと思わず、生体リズムを乱さない無理のない生活を送ることが好ましいといえるでしょう。

文章:睡眠改善インストラクター 竹内由美
参考文献:「快適快眠のすすめ」堀忠雄著(岩波新書)

日本睡眠学会 Japanise Society Of Sleep Research
JOBS 一般社団法人 日本睡眠改善協議会